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極彩色

語りたがり考察したがり、めんどくさいじゃにーずをたく

「quarter×4=1=KAT-TUN」

グッズ販売が始まった少し後にこんな数式をTwitterで見かけて、おや…?ついにKAT-TUNファン界隈にも変な数式*1が流行り始めてるのか…?と思ったんですが、グッズを買い終わっていざパンフレットを開いてみたら公式でした。ごめん。

でもコンサートを終えて振り返ってみると、これは確かに、今回のコンサートを端的に表している一行であるなぁと思う。

2015年5月10日、日曜日。KAT-TUN LIVE "quarter" in TOKYO DOME。

(まだ今年半分も終わってませんが、現時点として)今年一番驚いて、今年一番笑って、今年一番見惚れたコンサートだった。

 

今回、ツアーでもなく東京ドームの単発(2回公演のみ)のコンサートなんて珍しいなぁと思っていたし、9年目を大々的に押し出すというのもそうくるんだ!?と思っていたのだけれど、このコンサートは、「今」、やらなければいけないものだったのかもしれないと思っている。

 

4人になって初めてのコンサートである'13-'14カウントダウンコンサートでは、PHENIXを軸として「不死鳥」KAT-TUNの今までとこれからを気高く力強く美しく描いた。

4人になって初めてのツアーであるcomeHereでは、4人のビジュアルの美しさと高音のハーモニーの綺麗さを生かしつつストリートな感じのテイストもありつつ、いつものロック系も忘れずに、安定した実力と進化し続ける演出力で、4人としての地盤は完全に固まったと思っていた。

そして、今回。デビュー10周年を前にした、4人としての初めての"ホーム"東京ドーム公演。

確か5人で回ったCHAINツアーの時に「前は個性を大事にしていたけど、衣装に統一感をもたせた」「グループ感を前より出した」と言っていたと思っていて、色々あったし今後は"グループ感"を大事にしていくのかなと4人になってからもぼんやりと思っていた。

そんな中で発表された今回のコンサートのコンセプトは「個性」。

今、あえて「個」を押し出す意味。

 

パンフレットで上田くんはこう言っていた。「メンバー一人一人がライブ以外にもいろんなことにチャレンジさせてもらって、その成果が少しずつ形になり始めた、そんな今の自分たちの状況にすごく合っているテーマだと思う」

亀梨くんはこう言っていた。「俺ら自身が、KAT-TUNというものをもう一度見つめ直す時間を作らないといけないと思ったから」「(パンフレットにもあえて対談がないのは、それぞれの持っている考えをあえてすり合わせずそれでどこまでまとまるかという試みという話から)それがきっと来年にも繋がると思うし。じゃないと10周年をちゃんとした形で迎えられない、迎えちゃいけないと思う」

 

コンサートのOPは、ツアーバッグなどに入っているロゴと同じ形の4つの可動式ステージにメンバーが1人ずつ登場する。その「1/4ステージ」が中央に集まってきて、合体して、一つの大きな円形のステージになる。1曲目は、最新シングル「KISS KISS KISS」。4人集まった絵面があまりに美しいし4人ともすごくしゃかりきに踊っていて気合いが伝わってくる。

余談ですが中丸くんごめん。

 

一つ一つ感想を書いていくと恐ろしく長くなりそうなので(既に長いのに)印象に残ったところをざっくりと。

亀梨くんコーナーの「ジャパネスク」は、待ってました!!!!!!とオタクの需要をよく分かっている和装!刀!桜!駕籠!KAT-TUNの美しさの有効活用、最高。桜が舞い散る中で歌うKAT-TUNという画に惚れ惚れする。

上田くんコーナーの「ロック」はまず亀梨君が退場した駕籠を煙草の火で燃やすという衝撃展開から始まり(ロックすぎる)、真っ赤な照明に照らされる中、普段そんなに絡みの多くない上田亀梨コンビでギターを演奏するというファン垂涎ものにもほどがある演出。中でも2年前のカウコンで歌い、痛いくらい物語性の強い「PHENIX」はもうコンサートで歌わないものかと勝手に思い込んでいたのだけれどここにあえて入れてくるあたり、彼らが過去に変に囚われたり美化したりすることなく純粋に曲としてのよさを買っていることが伺えて彼ららしいというか…。ファンの思いの一歩先二歩先を行っているKAT-TUNの、安心して背中についていける安心感。Jr.が整然と旗を振る演出も曲にものすごく合っていて、純粋に演出として最高で、そうは言いつつもファンにとって思い入れのある曲を無下にしないでくれるところがすごくよかった。

MCは本当に下らない話ばっかりで腹抱えて笑った。「乳首の大きさが母親似らしい」というエピソードから母の日トークにつなげようとする亀梨くん最高にトンチキで最高だし、DVD収録の日なのに青いネコ型ロボット(しかもタヌキって何度も間違えてた)のモノマネを連発するし、アイドルっぽいことを言っては「ヴオエエエ」って吐く振りするし(アイドルとして大丈夫なのか…??笑)ひどかった…最高だった…。

MCの後は田口くんコーナー「デジタル」。「COME HERE」「GIMMIE LUV」「LOVE」「D-MOTION」の4曲をそれぞれが同時に歌うというリミックスがすごく新鮮だったし、テーマである「個」の融合がすごくいい。「PHANTOM」では手袋のみ電飾衣装という試みでそれも新鮮かつ綺麗。個人的には歌詞の厨二感が最高に好き。

中丸くんコーナー「シャッフル」は中丸くんのボイパから始まるんですけど、その間心の声だったりボイパの音を活字化して字幕にする新たな試み。耳だけでなく目でも楽しめるのがすごくいい!!「ぶんちかぶんちか」「ペペ!!」みたいなのがひたすら繰り返されるわ終わったらいちいち「拍手ください」「褒められて伸びる子なんです」と自分から拍手を要求してくるわ、最高に面白すぎて、怒涛のかっこいい演出の後にちょっと肩の力が抜けるコーナーとしても後半にこのコーナーを持ってきたのがすばらしすぎる。帰ってきた大忘年会をやってくれたのもほんとにファンの欲しいものわかってるな!!って思うし、お客さんとカラオケする「Real Face」でわざわざカラオケ風映像作るところがおかしすぎて腹抱えて笑って歌えない。全員パートに舌打ちを持ってきたところに(いい意味で)悪意を感じる。笑いすぎて舌打ちするどころじゃなかった。

コンビ曲を挟んでからの、OPからコーナーごとに挟まってきた全員が鏡の破片を持っている映像。4人が遂に1つの場所に集まって、手に持っていた鏡の破片を合わせる。これ、パンフレットの最後の方のページの写真とほぼ同じ展開なんですよ。パンフレットがきちんと本編の重要な演出とリンクしているのが素晴らしい。パンフで見ていたし、薄々分かっていても胸が熱くなる展開。からの、全員が階段から登場する「Dead or Alive」の最強感。完全に四天王。勝てない。これこそ、東京ドームをホームと呼ぶ、東京ドームの帝王・KAT-TUN

次の「RAY」は絶対にいいところで歌うだろうとコンサートが決まった頃からずっと思っていたので大事なところで期待を裏切らないでくれるのが心地いい。炎!花火!特効!!!ド派手にド派手を極めた演出が最高にKAT-TUNで私はこれを見たかった…。

本編最後の曲「それぞれの空」で、再び4つに分かれるセンターステージ。タイトルに「それぞれの」と入っているこの曲を最後に選んだのも、今回の「個」を重んじるコンサートだからなのかもしれない。

1つになったものが再び4つに分かれる。KAT-TUNは1だけど、それを構成するのは1/4。コンサートというグループのイベントが終わり、また個人仕事で各々力を注ぎ(そしてその力をまた次のグループの仕事=1/4が1つに合わさる時に発揮する)――、という暗喩?と勝手に思っている。

しかし、それは2年半前だったらきっと成立しなかった演出。初の単独カウコンで4人の始まりを力強く知らしめ、翌年のツアーで4人で全国を回り切って、4人でのレギュラー番組や冠番組を持ち個人でも全員レギュラー出演の番組を持っている、今だから。もう不安はない。グループでも個人でも全員が羽ばたき始めた今だからできたことであるし、10周年を前にした今だからこそやらなければならなかったコンサートなのかもしれなかった。

 

本編の後に練習風景を背景にしたエンドロールが流れるのもファンとしては楽しいし、その間にメンバーが着替えられるので「アンコール」と呼ぶ時間が短くなっているという意見も見られてなるほどよく考えられている…!と思う。

アンコールの始まりは今や定番曲の1つとなった「4U」。「Peaceful days」では鉄板のC&R、「熱くなれ」では最後のあいさつの時に泣いてしまった田口くんの肩をポンポンってしながら肩を組んで歌う最年長中丸くんなんて姿も見られて胸が熱い。

Wアンコールは「SUNRISE」。comeHereでもアンコール曲だったから、これからこれも定番曲になっていくのかな。爽やかですごくいい曲だからアンコールにぴったり。

 

前述の通り本当に「9周年」に相応しく、色んな荒波を越えなければならなかった彼らにとっては、9周年に、ツアーと言う形ではなく、東京ドームでこのコンサートを行うということは絶対に必要だった、必然のコンサートだったのだ。と、コンサートが終わった今、勘違いかもしれないけれど感じている。

そして、和と色気たっぷりの「ジャパネスク」を担当した亀梨くんは自他共に認める(タメ旅によって認めさせられた?)ジャニーズのセックスシンボルであるし、自身のソロでも「和」や「四季」をテーマとした曲が多い。「ロック」担当の上田くんは昨年のソロ曲「ART OF LIFE」に代表される、セクシーやワイルドを担当していたメンバーが抜けたところで"KAT-TUNらしさ"を補強するかのように、髪型の変化を契機に大胆なイメチェンを果たし現在KAT-TUNの中で一番「ワイルド」や「ロック」の部分を担っている人。「デジタル」担当・田口くんは末っ子キャラで現代っ子だし、何よりデジタルベースの曲がよく似合う長身に長い手足、KAT-TUN随一のダンスパフォーマンススキルを持っている。「シャッフル」を担当した中丸くんは記憶にも新しいコンビ曲制作過程を追ったドキュメンタリー映像「シャッフルKAT-TUN」の仕掛け人であり、昔はより棘のあったメンバーの仲介役・現在は最年長として村長(?)として陰ながらメンバーをまとめる役目を担う。さらにファンのニーズに敏感で、それを毎回柔軟に理想的な形で提示してくる(シャッフルKAT-TUN然り、大忘年会然り、CDの特典DVDの楽屋コーナー然り)というジャニーズにおいて重要かつ稀有なスキルの持ち主。個々のテーマの設け方もピッタリすぎる。

今回は「個」をテーマとしているけれど実はソロ曲というのはなくて(各々の担当コーナーの冒頭で一人で出てきてその後センターでパフォーマンスをする時間と言うのはあるが)、「個」を大事にしつつも「グループのコンサート」という形態を常に両立するというこのバランス感覚もすごくいい。

個性的なメンバーが集まって、若いころは衝突し合って、色々なことがあって「グループ」ということを考えることが多かった彼らだからこそ他のグループ以上にそこについて気にすること、深く考えることが多かったのかもしれないし、コンサートや楽曲を作る時も妥協を許さずお互いの意見をぶつけ合って一つのものをつくりあげていくスタイルを取っている彼ららしいとも感じる。「グループ」だけでもダメって分かってるし(特に個性を探してきた中丸くんや上田くん)「個」だけでもダメだって分かってる(特にフロントマンである亀梨くん、グループが昔から大好きだった田口くん)、それをきっと痛感してきた彼らだからこそ一番どのバランスがいいかって分かってるのかもしれない。

 

それとKAT-TUNの物語性とは別の話でもう一つ言及しておきたいのは、KAT-TUNのコンサートの演出力について。私は今回幸運なことに1階スタンド前方の席にいて、メンバー全員を間近で拝めるという貴重すぎる体験をして本当にいい冥土の土産になりました…って感じだったのだけれど、もう一回だけ入れるならばスタンド上段でコンサートを俯瞰して見るというのもしたかった!下の方の席だとメンバーが見やすい代わりにステージセットの全体を見ることはしづらいという点があって、quarter型の可動式ステージだとかは上から見たらきっとすごくきれいに見えただろうと思う。

「近いところで見たい」と思うのは多くのジャニヲタには当然なことであると思うけれど、そんなオタクに「演出が見たいから、遠くからも見たい」と思わせられるコンサートを作れるグループはものすごくコンサートの演出力のあるグループだと思っていて、これまでいろんなグループのコンサートに行ってきたけれど、そう思ったのは嵐*2KAT-TUNの2グループしかいない。その上ここ数年2グループとも回を追うごとにはっきりとコンサートが進化しているグループなので、万人に愛されるコンサート・嵐のコンサートと同時に、ジャニヲタ満足度No.1と言ってもいいKAT-TUNのコンサートにも是非騙されたと思って色んな人に見てもらいたいとずっと思っている。

 

個人的には、前日にあったと聞いてものすごく楽しみだったBRAND NEW DAYがカットされていたこととか、和コーナーなのにMOONが聴けなかったこととか、シューイチさんの取材が来てたらしいのに全員でシューイチポーズをする流れがなかったこととか*3、ハルカナ約束がなかったこととか(とはいえ新しいアンコール鉄板曲が増えているってポジティブな捉え方もできる)、いくつか心残りがないではないけれど、それはまた10周年以降、あるいは今年ツアーがあればそこでのお楽しみ…ということで。

 

今回、次のツアーの発表が来るかな?と思っていたものの何の発表もなかったので、只今制作中というタメ旅のOP曲の完成を楽しみにしつつ、次のコンサートの一方を首を長くして待っていようと思う。

2016年3月22日、KAT-TUN10周年の日まであと10ヶ月。"quarter"で見つめ直したこと、4つの個性というピース、それを合わせた4つで1つのあの鏡が10か月後、そしてその先でどんな景色を映し出すのか?期待の高まりを禁じ得ない、9年目の5月の東京ドームだった。

 

 

*1:嵐ファンの一部が言ってる「5-1=0」(5人のうち1人でも欠けたら嵐じゃないという意)みたいなやつ

*2:昨年のデジタリアンツアーは特にファンライト演出は上から見たら綺麗だったろうと思うし、一昨年のLOVEツアーもステージ床への映像の投影やフォーメーション重視のダンス等があった

*3:CHAIN以来毎回恒例でやっているはず…