歌詞から見るA.B.C-Z楽曲の分布――A.B.C-Z歌詞分析・対応分析編

どうもこんばんは、データ大好きマンがまたやってきましたよ~!!

と、いうことで以前この↓記事でA.B.C-Zの歌詞分析をやったのですが、

tk46.hatenablog.com

KHCoderには「対応分析」なる面白い機能があるということを先日知り、何だそれ面白そう!やってみよう!と思って久しぶりにKHCoderをいじってみた次第です。

 

で、その「対応分析」とは?

簡単に言えば、「どの文のまとまり(今回の場合1曲分の歌詞)同士が似ているか?」ということを一目で分かる表にしてくれる機能です。(です…よね!?何か間違ってたらすみません…)

つまりこの記事では、「A.B.C-Zのどの曲同士の歌詞が似ているか?」ということを読み解いていきます。

まあ読み解く、というほど大層なものではないのですが…。ただ前回同様歌詞を分析にかけて遊んでいるだけなので、ゆるい感じでご覧いただけたら幸いです。

ではでは、追記からどうぞ~!

 

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※下準備や分析対象楽曲、図を出すにあたって排除した品詞や出現語数の設定等は前回の記事と同様になります。それらについては、前回の記事をご参照ください。

ほか規定値との変更は、

・曲名を表示させるために、「見出しまたは文書番号を同時布置」にチェック

くらいです。

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 ということで早速、対応分析にかけて出た表がこちらになります。

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これだけじゃ何が何だか分からないですよね。私もよくわかりません。

まず表の読み方からざっくりご説明しますと、

赤い四角が曲名

青緑っぽい丸が頻出単語

です。そして曲名や単語同士、距離の近いものが似ているもの、ということになります。

で、このままだとまだぼや~っとしか分からないので、こちらで0を基準に四分割して勝手にそれらしい指標をつけてみます。

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何が一番しっくりくるか…?と考えた結果、上下は「他者-自己」、左右は「恋愛-仲間(友情、の方が恋愛に対応する言葉としていいのかもしれませんが、単語や実際の歌詞の内容から考えてこの言葉にしました)」という名前をつけてみました。(「これ違くない?」と感じられた方もいるかと思いますが、私なりの解釈ということで…)

これで少しは見やすくなったでしょうか?

 

このまま表を眺めてあーだこーだ言うのも面白いと思うんですが、今回は曲をいくつかのカテゴリから見て、それらがどのあたりに位置しているかというのを見ていきたいと思います。

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【1.シングル曲/カップリング曲】

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シングル曲:黄色 カップリング曲:青

※ネバマイがいくら探してもなかったんですが、ネバマイは全編英語詞なので「未知語」を排除する時に一曲丸ごと排除された可能性が高いです。ごめんネバマイ…ネバマイ好きだよ…!!

まずはシングルとアルバムを見てみます。

シングルはガッツリ恋愛に寄っている曲はあまりないですが、全体的にバランスがいいですね。

カップリング曲は「仲間」「自己」に寄っている曲が少し多い感じがします。自分たちに重なる部分の多い曲だったり挑戦的で自己との戦いみたいな曲が多いという印象が元々あったので納得の結果。

 

【2.デビュー前】

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デビュー前の楽曲:緑

前回の分析結果から「デビュー前の曲の方が暗い」という印象を受けたのですが、この表で単語の傾向だけを見るとそこまで何か特定の傾向に偏っているという感じはしません。

ただ、よく見てみるとデビュー前の楽曲は外側にあることが多い気がします。外側=何かしらの傾向が強く出ている、ということです。

つまりデビュー前の楽曲は、ひとつのテーマについての色が濃いと言えるかもしれません。

例えば「砂のグラス」はガッツリ恋愛ソングだし、「明日の為に僕がいる」は歌詞の中の"僕"についてが楽曲の中心です。

逆にデビュー後の楽曲は、メジャーシーンに発信していく楽曲であるから、より多くの人に響く曲を目指す=特定の傾向が出にくい、とも考えられる?

 

【3.ソロ曲】

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橋本ソロ:赤 戸塚ソロ:ピンク 河合ソロ:紫 五関ソロ:青 塚田ソロ:黄

まだ音源化されているのは一人一曲しかありませんが、ソロ曲の分布もみてみました。

はしふみとつがそれぞれ近くて塚田くんだけ独立しているという結果に。

A.B.C-Zわかりやすすぎか!!!

とちょっと笑ってしまったことは置いておいて…

橋本くんと河合くんの曲は「恋愛」と「自己」の軸にいます。センターの末っ子と、センターに憧れていた元末っ子。そして寂しがりで孤独を嫌う橋本くんと、人見知りの河合くん…と考えると二人の曲がこの軸にいるのがすごく面白いです。

対して戸塚くんと五関さんの曲は「他者」と「仲間」の軸にいます。年齢で言うなら上から二番目と最年長。バラエティに出た時とかは、自分から口火を切って話すタイプではない二人。戸塚くんに関してはとりわけ、ブログやダヴィンチの連載を見ても「A.B.C-Z」というグループに対して、メンバーに対してとても強い想いを抱いていると感じるのでこの軸にいるのは納得だな~なんて思ったりしました。

そして塚田くん。あの、実はこの表の中でこう軸を引いてみると、一番真ん中に近いところにいるのって「DARKNESS(LOVEです☆ver.)」なんですよ…。

これはこの曲がV系+女子アイドルという異文化をMIXさせたかつてない曲だからかなって…これが真ん中なのは平均的ってことじゃなくて「分類不能」ってことなんだと…。

 

【4.A.B.Sea Market】

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A.B.Sea Market収録曲(アルバム・シングル含):水色

何でここだけアルバム名指しなんだ!!?って思われるかと!思うんですが!!!

去る5月に発売されたA.B.C-Z初のオリジナルアルバム「A.B.Sea Market」。私はこれを名盤だと思っているし、メンバー自身も自信を持っておススメできるとかいい曲を集めていったら最終的にいいバランスになったみたいな感じですごく推していたアルバムだったので、じゃあ歌詞という視点で分析にかけたらどうなるんだ!?と思いこの項目を設けてみました。

で、結果はといえば…。この表を見ると分かると思うんですが、やっぱりすごくバランスがいい!!

それぞれの分類の中に大体同じくらいの数の曲が入ってるんですね。ここまで分かりやすく出るとは…。

デビュー前の楽曲についての話で、「外側にある曲が多い=濃い曲が多い」のではないかという話をしましたが、A.B.Sea Market収録曲も結構外側まで散っています。特にファン人気も高い一曲である「メクルメク」なんかは一つぽつんと飛び出してますよね。

つまり、このアルバムは「恋愛から仲間についてまで幅広いジャンルの曲を収録」し、「これまでA.B.C-Zになかった(少なかった)系統の曲もカバー」している、バランスよくかつ彼らにとって挑戦的なアルバムだった…と言えるかもしれません。

何が言いたいかというと、やっぱりこのアルバム名盤じゃない!!?というただの盲目オタクのステマなんですけど!!!

 

【5.まとめ・感想】

ということで、A.B.C-Z楽曲の歌詞分析~対応分析編~いかがだったでしょうか?

この分析だとA.B.C-Z楽曲の中で相対的に見てそれらの曲がどうなのか?という、絶対評価でなく相対評価になるので前回ほどぱっと面白い結果が出るようなものではないのですが…。

でも思っていた以上にソロだったりシングル・カップリング等々傾向が出てくれて私は分析していて面白かったです!

 

ただ頭に置いてほしいのは、これはただ抽出した歌詞の単語の使用の多さのみに基づいての分析です。その歌詞の意味だとか、曲調だとかは全く考慮されていません。なので、「これとこれ似てると思うのに表では遠い!」とか「これはこっちの分類に近いんじゃないの?」というのは多々あると思います。私もあったので。

いちファンが机上で歌詞をこねくりまわしてこじつけ的に色々考えてみただけなので、お遊びのひとつとして捉えて頂ければ幸いです。

 

A.B.C-Zはまだ曲数が少ない方なので全曲を分析対象にしてみましたが、例えば曲数の多いグループだとシングルだけにしてみたり、リリース年ごとにひとまとめにして年ごとの違いとか近似性とかを分析してみるのも面白そうだな~と思います!

一番は、各グループの曲の歌詞を全部収集してグループごとの傾向や近似性を見ていくのは絶対面白いだろうな!と思うんですが(というか多分そっちの方が本来の使い方の想定に近い気が…)、曲の数が気が遠くなる量になりそうですね…。

 

ということで、今回もやっている私自身はとても!楽しかったです!

ここまでお読みくださった方がいらっしゃったら、ありがとうございました!お粗末さまでしたー!