読者です 読者をやめる 読者になる 読者になる

極彩色

語りたがり考察したがり、めんどくさいじゃにーずをたく

もっともっともっと大きな星になれ

A.B.C-Z

A.B.C-Zに売れてほしいと思う。

本人たちがそう望んでいるから、というのが私がこの言葉を迷いなく口に出せる理由に確かになっている。売れたらできなくなることは沢山ある。適度に活躍してファンと付かず離れずの距離を保って楽しくやっていくスタイルもアリだと思う。そうした方が皆が皆、幸せにやっていけるのかもしれない。彼らがそっちを望むのなら私は売れるべきだと押し付けるつもりはない。

けれど彼らが「売れたい」とそう言うのなら、私は心の奥にある思いを、迷いなく声高に叫ぼうと思う。「A.B.C-Zには売れてほしい」と。

 

「いつかもっともっと広い会場でやったら、もっともっと綺麗なんだろうなって思います!僕たちを東京ドームに連れて行って下さい!」

ペンライトがきらきら煌めくホール、数千人の観衆の中でそう早口で力強く言ったのは2014年夏の塚田くんだった。それを受けて「俺たちが連れて行くんだろ」と返したのは河合くんだ。

 

「売れる」ということは「『できること』の選択肢が増える」ことだと私は思っている。

もっと噛み砕いて言うなら、「売れる」ということは「使えるお金とパイプが増える」ということだ。

私はDD気味のジャニヲタなので、色んなグループのコンサートに足を運んでいる。そんな中で強く印象に残っているのは嵐とSMAPのコンサート。

もう、とにかく、お金かかってる。勿論両者のコンサートの魅力はそれだけではない。けれど豪華で大規模なセット、演出。例えばSMAPなら超大規模なセットが自在に動くし、ステージ上に車も乗り入れるし、ロボットやキティちゃんだって呼べてしまう。例えば嵐なら大掛かりな噴水や巨大ムービングステージは勿論、特筆すべきは昨年のコンサートの核となった「嵐ファンライト」。うちわ型のペンライトは観客が自腹で購入するものの、ドーム規模でのライトの無線制御は圧巻としか言いようがなかった。さらに先日の宮城でのコンサートでは、メンバーがそれぞれCMキャラクターを務めている商品各種との東北限定コラボレーション商品も話題になった。

頭で考えるだけなら他の人だってできた人はいるかもしれない。けれどそれを実現するとなったら話は別だ。言ってしまえば、まず莫大な予算が必要になる。そしてそれを回収できる見込みもなければならない。それができなければただの机上の空論だ。

「机上の空論」を現実にする力。それがお金であり、パイプであり、集客力であり、一言でいうなら「売れる」ということ。

 

私はA.B.C-Zを信頼している。A.B.C-Zのパフォーマンスを、コンサートを構築するセンスを、いい商品をプロデュースする力を、アイドルとしての実力を信頼している。

だからこそ、私は売れてほしい。「できること」がもっともっと増えてほしい。

A.B.C-Zについて、PVやコンサートや特典映像など、先輩グループや売れてる若手グループと比べて「お金があまりかかっていない」という気がする。PVはスタジオや関東内でのロケが基本だし、コンサートでも装置や映像は使うものの基本的にメンバー自身の身体能力とファンとの連携を軸に構成されている。特典映像も撮影や仕事の合間を縫ってメンバープロデュースでこぢんまりと進められることが多い。

それが悪いと言うつもりは一切ない。むしろ私はそんなA.B.C-Zが大好きだ。私がA.B.C-Zを好きになった理由に、ワンカメショーを見て「その場にあるもの」をどんどん生かしていく姿勢に惹かれたということもあるくらい。ちなみに嵐の宿題くんで好きだった回はお金がないSP、関ジャニ∞で一番好きな番組は関パニ、KAT-TUNのCD特典の楽屋コーナーも大好きだ。話が若干逸れた。

今のA.B.C-Zが提供するものについて、本当に不満はない。手作り感溢れる今のA.B.C-Zが大好き。けれどその上で考えたい。「もしA.B.C-Zというチームが、もっとお金を使えるようになったら」ということについて。

 

昨年のLegendツアー、そしてアーリーサマーコンサート、サマーパラダイスA.B.C-Z公演を経て、河合くんを中心にA.B.C-Zが構築するコンサートに対しての信頼が私の中で確信に変わった。そしてこの人たちはもっともっと隠した爪が、牙があるんじゃないかと思った。

 

「金がないといいものは作れない」なんてわけはない。けれど、「いいものを作るために金があるともっといい」「金がないとできないものもある」ことは確かだ。

彼らの頭の中にあるもの、彼らの思い描く夢、それらが「売れてない」「金がない」から叶えられないなんてこと、あってほしくはない。私は彼らのつくる世界がもっと見たい。そして彼らのつくる世界に、「選択肢」がもっと増えて欲しい。

 

コンサートの話を中心にしているけれど、例えばテレビだってそう。売れれば視聴率が取れる。視聴率が取れると判断されれば、もっといい時間にもっと長い時間テレビに出られる。もっとテレビでパフォーマンスを見てもらえる。番組だってたくさんお金をかけてもらえるからできることがもっと増える。

 

実際、今回のCDシングルの発売は「CDアルバムで1位をとれたから」という背景はあるだろうと思う。最初はDVDでのデビューだった彼らが、どんどん活動の場やリリースする形態の選択肢が増えているのは、「売れてきたから」に他ならないと思う。天下のジャニーズ事務所様が、1位を絶対にとれないだろう人たちをCDシングルの場で戦わせるなんてことしないだろう。だからこそ、私は「CDシングル」という選択肢を潰さないためにも今回のシングルには1位を獲ってほしいという思いは少なからずある。

 

売れたら勿論沢山の制約が出てくる。社会的な責任も大きくなる。スキャンダルがご法度なのは言うまでもないし、今まで通り街を歩くことも難しくなる。企業で言うCSR的なことも求められるかもしれない。プライベートもなくなる。隙を狙って悪いことをしようとする人も出てくるかもしれない。ちょっとした言動もすぐニュースになってしまうから気を付けなければいけない。自分たちでグループの舵をとることが難しくなる。ファン内外の色んな意見や目線も受け止めなければいけないだろう。昔からのファンと新しいファンの意見はきっと分裂してどっちもを取ることは難しくなる。自分の好きなことができなくなって、大人から求められることを優先してやらなければいけなくなることもきっと増える。

 

でもそれを覚悟したうえで「売れたい」という夢を選び取るなら、全部受け止めて消化できる自信があるのなら、私は何度でも彼らの背中に叫びたい。

今はまだ小さな星かもしれないけれど、もっともっともっと大きな星になって。

どこまでだって売れていってよ、A.B.C-Z