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極彩色

語りたがり考察したがり、めんどくさいじゃにーずをたく

雪が解けて春になった頃に「4人」はもういない

近いうちに、KAT-TUNの記事をたくさん書こうと思っていた。大好きなcomeHereコンのDVDがいかに素晴らしいか語る記事。4人が今最高に輝いてるからこそ残したかった5人の頃の思い出の記事。私がKAT-TUNで一番大好きな上田くんについて語る記事。10周年に向けて、新規ファンも増えてるし、私の周りでもKAT-TUN気になるって言ってくれてる人が増えてきたし、今静かだけど確実に波が来始めてると思っていた。タメ旅年末SPも決まって、10周年が楽しみで仕方なかった。いっぱいコンサートに行っていっぱい祝おうと思っていた。

10周年のその先を4人で見られないなんて思いもしなかった。

 

こんなツイートをしたのがほんの4日前だった。こんなに素晴らしいコンサートを作れてこんなに素晴らしい番組に恵まれて、これから先のKAT-TUNには光しかないって本気で信じていた。事務所に推されなくたって口コミでファン増えてるし!10周年盛り上がろう!って思っていた。コンサートツアーも下半期にグループの活動もほとんどない年、私は今年だけじゃなく一度経験していたのに。これは前兆だったんだって2年前に理解していたのに。

ほんの1秒前までKAT-TUNきた!赤コートキマってる!なんて思って幸せだったのに、「KAT-TUNから重要なお知らせがあると」と急に真剣になる翔さんの言葉に、メンバーの表情に、今から何が起こるのかと思った。今日は楽しいお祭りの日なのに、なんで、そんな顔を。嫌な予感がした。「私、田口淳之介は」とかしこまった様子で口にする彼に心臓が嫌に高く跳ねた。ドキドキと嫌に早くなる心臓の音を聞きながら、「やめて」「その先を言わないで」「私の予想とは全然違うことを言って」と思っていた。その願いは儚くも崩れ去った。直後私の携帯にはKAT-TUNのメール伝言板から臨時号が届いた。普段はほとんどメールをくれない伝言板。こんな臨時号二度と見たくはなかったのに。

 

明日の朝になったら新聞やテレビでの報道が本格的に始まる。情報は知りたい、田口くんが辞める理由の詳細もKAT-TUNのこの先も知りたい、でも今は夜が明けて報道が一気に世間に出回るのが怖い。他人事のように、しかし揺るぎない事実として報道されるのを私もいつもの日常を送りながら目にするのが怖いのだ。

 

発表されてから2時間、泣いては落ち着いて思い出してまた泣いてを繰り返して、ようやく落ち着いたので、録画したベストアーティストのKAT-TUNの部分だけを見た。

田口くんの脱退についてコメントをする亀梨くんは今まで見たことがないくらい言葉に詰まっていて、それでも最後まで気丈にコメントを終えた。上田くんと中丸くんはただ前を見つめていた。歌の最中、亀梨くんと上田くんは珍しく音を少し外していた。田口くんが歌っている間誰よりもアイドルで、いつもみたいに長い手足を大きく使って綺麗なダンスを見せていたのにまた涙が出そうになった。

 

もうメンバーにあんな顔させたくないって2年前に強く思ったはずなのにどうしてこうなっているんだろう。もう謝らないで自分を責めないでって思ってもきっと残される人はいつだって自分を責める。なかなか繋がらなかったジャニーズネットの会員ページ、ようやく繋がって自分の目で確認した4人の挨拶を見て胸が苦しくなった。悲しさと動揺と不安と色んな感情が入り混じってどう考えればいいのかと思っていたところに中丸くんの「ご迷惑をおかけする方達がいる以上、肯定はできませんが、…」という一文に救われた。田口くんだって人間だ、田口くんの人生だ、だからグループに嫌でも縛りつけるのはいけないんじゃないか。そう思う私もいる。けれど無理して肯定しなくていいんだって思った。聖くんの脱退の時、「正直、怒りもあります」と誤解を臆せず正直な気持ちを口にしてくれた中丸くん。そうだ、怒っていいんだって、この人には2年前も助けられたことを思い出した。

 

中丸くんは今年8月に放送されたザ少年倶楽部プレミアムの中丸くんと田口くんの京都二人旅で、中丸くんは調整役、という話の中で「まとめることができてるんであればメンバー減ってないしね?(笑)まとめることができてなかったってことですから」と自虐を零した。お酒が入っていたのもあるのだと思う。

中丸くんは今、また自分を責めているんだろうか。自分がもっとしっかりしていればって。きっとそれはフロントマンとして立つ亀梨くんも、もう一人の最年長であり一番先輩である上田くんも、それぞれに思うことはあるんだろう。そしてこのたった3か月前に放送された旅、田口くんだってきっとまだ何も考えてなかったわけじゃないだろう。田口くんはこの時どういう気持ちでこの言葉を聞いていたんだろうか。

田口くんは2度、メンバーの脱退を経験をした。残された側の気持ちをこれでもかというくらい味わってきたはずだ。その時のメンバーの思いも知っていたはずだ。「メンバーが脱退する」っていうことがどういうことなのか、痛いほど分かっていたはずなんだ。なのに田口くんはあんなに大好きだとずっと言っていたKAT-TUNを辞め、事務所を辞めるという選択を覆さなかった。そのことがじわじわと心の中に染みてくる。

 

quarterの時東京ドームで見た田口くんはいつもの楽しそうな笑顔で、KAT-TUNがメンバーが大好きって顔をしていて、最高のアイドルだった。けれどその場所を手放す選択をした彼は29歳の人間であることに気付かされてしまった。でも、まだ猶予はある。田口くんはあと数か月の間アイドルでいる。

田口淳之介にかかったアイドルという魔法が解けるまであと数か月。雪が解けて花が咲き乱れる頃彼はKAT-TUNではなくなる。

私は彼の脱退を心から肯定することはきっとない。だって人がこんなに悲しむことを肯定なんてできない。でも彼の人生だから真っ向から否定することもできない。これから情報がどんどん出てきてもっと詳しい色んな事情が明かされることになるんだろうけど、それで私が「何で」ってまた2年前みたいに怒ることになるのかもしれないけど、それでも今この瞬間の私は4人のKAT-TUNがどうしようもなく大好きでKAT-TUNとしてアイドルをしている田口淳之介がどうしようもなく大好きだった。

自分の口から話してくれてありがとう。田口くんのいるKAT-TUNを目に焼き付ける期間をくれてありがとう。「ありがとう」と「さよなら」を言う時間をくれてありがとう。心から肯定はできない、心から彼の決断を赦すことはできない、でも今はそう思っている。だって私はKAT-TUNでいる田口くんにたくさん笑顔と幸せを貰ったわけで、その4年半はたとえ今日から先何があろうとも嘘にはならないから。

 

脱退までの猶予期間が数か月あるのは逆に辛いかもしれないけど、私は4人のKAT-TUNを見届けたい。そして3人のこれからがどうなっていくのかも。

最後にもう一度、4人のKAT-TUNを生で見る機会があることを願って。

そして、来年の春以降も3人が笑ってステージに立っていることを信じて。

 

来年の春までの限られた時間、4人の姿を目に焼き付けます。