Zephyrに乗ってその先へ

1月8日の横浜アリーナでの超サプライズでのニューシングル「Black Sugar」発表から幕を開けたA.B.C-Z担的2019年。「Black Sugar」発表時の想定以上の大歓声を受け、これは大人っぽいA.B.C-Zいけるんじゃないの、と思ったA.B.C-Zとスタッフさんたちが動き出し、2019年のA.B.C-Zのテーマは「大人なA.B.C-Z」となり、アルバム&ツアー「Going with Zephyr」シングル「DAN DAN Dance!!」へと続いていった。

 

2019年A.B.C-Z最後のリリース、A.B.C-Zからのクリスマスプレゼントとして、12月25日にコンサートDVD&BD「Going with Zephyr」が発売された。

その映像を見て、合間にA.B.C-Z初めての出演となった「ミュージックステーションウルトラSUPER LIVE」を見ながら、私はA.B.C-Zを好きになった6年前、こんな未来を想像していただろうか?なんてことを思った。

 

3年前、2016年の11月末。橋本くんが当時Johnny's webに連載していたブログ「Hassy's Style」で、「3年以内に東京ドームペンライトで綺麗にうめてやる」ということを書いていた。

(本筋からはずれるが、この後の文章の中で「ずっと近くにいてね」と書いてくれたのが橋本くん愛しすぎて読み返しながら心臓を押さえた)

あれから3年が経った。東京ドームで、という目標は残念ながらまだ叶っていない。

それでも、「叶わなくて悲しい」とか「悔しい」とかネガティブなことは思わなかった。もちろん東京ドームを諦めたわけでは全くない。いつかA.B.C-Zのペンライトで埋まる東京ドームをずっと夢想している。

東京ドームが叶ったら間違いなくめちゃくちゃ幸せだ。だけど、3年前に想像した未来の2019年よりも、現実の2019年の今の方が想像なんてできなかったほど幸せなのだ。それは単純に数字や実績だけで測れるものじゃない幸せだ。

 

話はGoing with Zephyrの円盤に戻る。

現場に入ると基本的に塚田くんを中心に目で追ってしまうので、映像になって初めて気付くことやハッとさせられることがある。他の4人がどんな表情でステージに立っていたか、どんなダンスをしていたか。会場全体の景色。塚田くんに関しても、記憶は薄れていくものなので映像になって改めて見返して心臓を掴まれる。

その中で、今回とりわけ目を奪われたのは戸塚くんだった。大人な曲での色気も、客席をまっすぐに見る目も。なんというか、揺らぎや迷いのようなものがないというか、「堂々とした」とか「自信」とか「ブレがない」とかそんな言葉で表現したくなる立ち居振る舞いでとにかくすごかった。戸塚くんは昨年の32歳の誕生日の時に「愛になろうと決めた」のだと言っていたが、これが愛になる決意をした人の姿か…と思った。

戸塚くんだけじゃない。本当に、5人が5人ともすごかった。すごく良かった。信頼と経験に裏打ちされた自信のようなものだろうか。ステージに立ってパフォーマンスをしている時、迷いとか不安みたいなものが少なくとも私からは見えなくて、一人一人がアイドルとして芯を持って輝いていてかっこよくて、今年も「今」のA.B.C-Zが間違いなく史上最高だなと思った。

Going with Zephyrのドキュメンタリー映像で橋本くんが「(ファンが)年々アイドルとして見てくれてる」と話していた。

もちろんA.B.C-Zは私の中でずっとアイドルなのだが、でも橋本くんの言いたいことはわかる気がしていて、それは間違いなくA.B.C-Zが年々アイドルとしてもっともっと最高になってるからだよ!!!!!!!と言いたい。

 

2年前のデビュー5周年の年に書いた記事(最近、A.B.C-Zが「強い」 - 極彩色)でも引用していたのだが、この時の五関さんの一万字インタビューの言葉に今も強く頷いている。

「去年の後半くらいから、5人でテレビに出ているのを見ると、”なんかタレント感出てきたな”って思ったんです。(中略)これまで、なんか自分で自分たちを見ても、”垢ぬけねえな、俺たち”って思ってたんですけど、それが最近ないんですよ。だから、”おっ!”って」

――五関晃一 1万字インタビュー(Myojo 2017年4月号)

これが掲載されたデビュー5周年の時もとても実感していたのだが、この気持ちは年々強く確かなものになっている。

 

完全に主観でしかないし、私のようないちファン、それもデビュー後からしか知らないファンが言うのも烏滸がましいかなと思っていたのだけど。やっぱり5人は変わったと思う。

私が好きになった頃の6年ほど前のA.B.C-Zも変わらずずっと全力すぎるほど全力だったのだけど、その全力さにはどちらかといえば「がむしゃら」という言葉が似合うように思えた。ステージの場数は沢山踏んできてパフォーマンスも間違いなく素晴らしくて、でもあまりバラエティ慣れしていなくて、音楽番組に出たら色々盛り沢山に詰め込みまくって(私はそれも心底大好きですけども!!!機会があればまた何度でもワンカメショーも見たい!)、私はそのあまりに全力でがむしゃらでいい意味でトンチキでわけわかんなくてだけど最高に愉快で楽しくて歌い踊ればワクワクするパフォーマンスで、不思議で愛さずにはいられないA.B.C-Zに気付けばどっぷりハマっていた。

その頃の録画を今でも定期的に見返す。その度に「めちゃくちゃ好きだな!!!」と思うし「そりゃハマるわ!!!」と思う。

その頃だけじゃない。A.B.C-Zに出会ってからのどの年のA.B.C-Zも褪せることなく好きだと思う。私の中でのA.B.C-Zが好きだという感情は上書き保存ではなく別名保存だ。

 

で、それを前提として。前が良くなかったとかそれと比べて今が良いとかそういう基準の話をしたい訳じゃなくて。

A.B.C-Zの5人は変わったと私は思うのだ。

そう明確に思ったのは5周年の時からだった。変化の要因となったものは、いちファンの私には分かり得ない。2015年の塚田くんのバラエティでのブレイクから始まっていたのかもしれないし、塚田くんがメンバーとのグループを大きくすることの温度差を感じて悩んだけど「みんなそれぞれ闘ってた」と気付いた時かもしれないし、河合くんが欽ちゃんのラジオに出たり本を読んだりしたこともあるかもしれないし、河合くんが人見知りを克服したり、振り付けやツアー構成などで抱え込むんじゃなくて「メンバーに託す」ことをし始めた時かもしれないし、忘年会で橋五が泣いた時かもしれないし、五関さんがニューヨークにダンスを勉強しに行った時かもしれないし、橋本くんが当時持っていたA.B.C-Z冠ラジオ『ダイヤルA.B.C☆E』で一緒にラジオをやっていたエッちゃんにメンバーに遠慮してしまうと相談していた時かもしれないし、戸塚くんの中に愛になりたいという思いが芽生えた時かもしれないし、メンバー間で刺激を受け合ったからかもしれないし、それぞれ様々な仕事や人との出会いかもしれないし、エンタメであったり様々な出来事から受けた影響かもしれないし、コンサート等でのファンからのリアクションなのかもしれない。そのどれもかもしれないし、どれも違うかもしれない。いちファンである私には想像することしかできないので。

とにかく、全力なのはずっと変わらないけれど、その全力さが「がむしゃら」なものではなくより方向性を持って研ぎ澄まされたようなイメージがある。それぞれが持っていた実力とか魅力とかが、A.B.C-Zと自分自身への自信と信頼をもって更に磨き抜かれて輝きを増しているような。

そしてそれはパフォーマンス面での力だけじゃなくて、グループとしての雰囲気にも思う。私は55ツアーの感想としてこんな文章を書いていた。

A.B.C-Zもファンもまだまだどんどん変化していく最中なんだとも思わされた。今年に入ってずっと思っていたけどコンサートで改めて思ったのは、5人の雰囲気がほんっっとうに良い。今までもすごくいいグループだったけど、例えば河合くんがなにかと背負いがちなところとか、橋本くんが背伸びしようとしたりとか…他にもそれぞれ少しずつ遠慮したり肩肘張ってたりしていた部分はきっとどこかにあって、でも今それらがなくなっていって5人の雰囲気がすごくナチュラルで柔らかくなって、そして橋本くんの成長により「橋本くんと4人のお兄ちゃん」じゃなくて「センター橋本と戸塚・河合・五関・塚田の5人グループ」というかたちに見えたというか。年齢とか関係なくて、ただただ素敵な5人グループに見えた。

きっと愛とはこんなかたちをしている:前編――A.B.C-Z 5Stars 5Years Tour 大阪 - 極彩色

今改めてそう思う。A.B.C-Zは元々本当にいいグループだけど、(勿論年齢とか経験とかの部分でトークの中でそういう構図になることはあれど)「4人と1人」の見えない線がなくなってきて「5人グループのA.B.C-Z」という感じが年々強まっている気がする。5人の雰囲気が年々もっとフラットで柔らかくて優しくて楽しいものになっているように感じている。

それら全部含めて、5周年以降のA.B.C-Zの姿、とりわけ今年の彼らの輝きを例えるなら「グループの中の歯車が噛みあった」ような感覚がある。

 

河合くんは今年の振り返りをする時よく「今年1年楽しかった」と話していた。

戸塚くんは、今年よくA.B.C-Zを応援することが今一番かっこいい」ということを言ってくれていた。「今グループの向かっているところは間違ってないと思う」とも。

塚田くんはツアードキュメンタリーで「この5人、できるな」と言っていたり、ツアー終了直後のweb更新で「今回のツアーで発見したのはメンバーみんな(新しいことをやってみようという)好奇心がある」「それがある限りこれからも新しいことをやっていける」といった内容のことを書いてくれた。

本人たちがそう言ってくれる今、めちゃくちゃ良いなと思う。

 

今年1年も沢山のことがあった。そのどれもが本当に楽しかった。

グループが進んでいく道の先は、楽しいことだけじゃなくてちょっと「うーん」と思ってしまうようなことや、グループを取り巻く環境についてモヤモヤすることも出てくるだろうと思っていた。でも実際あの頃想像した未来より、A.B.C-Zのファンをしていて今がびっくりするほど楽しくて「こんなに幸せなことばかりでいいのか?」と思うくらい幸せだ。

 

Black Sugarから始まった新しい風に乗って、A.B.C-Zは進んでいく中でどんどん進化していくのだなと確信した年だった。彼らは年々最高になっていくので、来年ももっと絶対最高なんだろうなって楽しみしかない。

今年1年もA.B.C-Zのファンでむちゃくちゃ楽しかった!ありがとう!来年のA.B.C-Zも楽しみにしています!!!!!

 

 

A.B.C-Z Concert Tour 2019 Going with Zephyr[Blu-ray通常盤]

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