お題「NEWS LIVE TOUR 2019 「WORLDISTA」 仮想空間体験ログ」
WORLDISTAツアーで私が感じたこと、考えたこと。
想像することと、私たちが生きていくことと、WORLDISTAツアーの根底に流れていたチームNEWSの「愛」の話。
WORLDISTAとは「仮想空間」であり、我々はアイギアという端末を使ってその仮想空間にログインする。WORLDISTAがもたらす「バーチャル体験」が、NEVERLAND・EPCOTIAに続くNEWSアルバムプロジェクト3作目のテーマである。
私はこのアルバムの報を聞いた時、今作は仮想空間=デジタル色の強い作品・ツアーになるのでは!?と思った。
デジタル技術を駆使した見たことのないコンサート、デジタルだからこそ表現できる様々な世界。デジタルの力で魅せるコンサートになるのではないかと予想して、ワクワクが止まらなかった。
そしてコンサートを終えて。
私、大事なワードを見落としてたじゃん!!!!!!と思った。
そうだった、WORLDISTAは、「体験」であったのだ。
WORLDISTAの「マスタープログラム」*1にログインしWORLDISTAカップの参加者となった我々はまず1曲目「WORLDISTA」でWORLDISTAの世界へと一気に没入する。その後、この世界の仮想通貨であり我々の熱量を表す「バワリー」の説明と、バワリーに反応して育っていく卵の説明をされる。
そこから我々は、WORLDISTAの世界で様々な「体験」をする。
まず、NEWS4人が乗り込んだ空を飛ぶ船。
次に滝のように流れ落ちる水は膜となってパフォーマンスと演出を彩り、水浸しになったステージの上にはモニターに映し出された月が反射して本当に夜のよう。尻尾のようなファーをつけたNEWSが水を蹴り上げて歌い踊る姿が本当に美しく幻想的だった。
四季の曲を歌い繋いでいくメドレーでは、春の「さくらガール」ではステージの奥に大きな桜の木が現れ、冬の「サンタのいないクリスマス」ではその場所に今度は大きなクリスマスツリーが輝く。
コンサートの終盤では我々のバワリーで育てた卵が大きくてかっこいいドラゴンに成長して、本当にステージの上に現れた。
「空を舞う鳥」をイメージとして書かれた楽曲「SPIRIT」では歌い踊るNEWSとJr.の上に羽根が降り注ぐ。
今の技術の進歩というのはすごいので、やろうと思えばデジタルで色んなことができる。色んな表現ができる。
しかしこのコンサートでは、意識的にあえて「手で触れるもの」「実体のあるもの」を出来るだけ演出プランとして選び取っているように私には思えた。
それはなぜか。WORLDISTAとは「体験」であるからだ。
加藤シゲアキさんのジャニーズweb連載「シゲアキのクラウド」にて、NEWSの音楽プロデューサーさんがこのアルバムに込めた思いが記されていた。その記事はまだ読むことができるので、原文はぜひともご自身の目で読んで欲しい。
要旨としてはこうだ。
人生は思い通りにいかないことばかり起こる(それはWORLDISTAの世界で様々なイレギュラーな遊びを取り入れるという形で示唆されている)が、何があろうと生きていかなくちゃならない。そんなとき素敵なことが起きる瞬間を「想像することがみちしるべ」となる。
いつかWORLDISTAのアイギアのようなものが本当にできるかもしれないが生きているのはここにいる僕らだ。想像力を持って生きていられたらWORLDISTA以上の素敵な世界が待っているのではないか。
私たちは、WORLDISTAの世界で様々な「体験」をした。現実には起こりえないようなことも、WORLDISTAの世界では次々に目の前に現れた。ただのコンサートじゃない、本当にWORLDISTAの世界に入ったような感覚。そしてずっと楽しくて幸せだった。
幻なんかじゃない、夢なんかじゃない、私たちはWORLDISTAという夢のような魔法のような2時間半を確かに体験した。
それは映像演出だけじゃなくて、目の前で、質量と温度を持って手ざわりをもって(もちろん実際に我々が触れるわけではないが)その世界に現れるからこそその「体験」のもつ意味はより強くなる。
シゲアキのクラウドの極私的ライナーノーツWORLDISTA編、楽曲「WORLDISTA」の解説で加藤さんはこのような趣旨のことを書いていた。それは前作「EPCOTIA」前々作「NEVERLAND」は「WORLDISTA」の世界の中であったという仮説を記した後の言葉だ。
この事実を知って楽しめるかはあなたの心の持ち方次第。それ次第で世界は変わって見える。必要なのは想像力である。
このコンサートの最後、WORLDISTAカップが終わって、NEWSと新曲「LoveStory」を一緒に歌って、そしてログアウトする時。映像が流れる。NEWSがアイギアを外す。NEWSと私たちが夢のようなWORLDISTAの世界をログアウトして現実の世界に戻るとき、この言葉を最後に残してくれた。
本ツアーでWORLDISTAの世界にログインしている時は実は一度も出てきていなかったが、ログアウトした時に初めて出てくる。この言葉はWORLDISTAの「宣誓」である、と加藤さんはライナーノーツで記していた。
「#想像することがみちしるべ」
「宣誓」とも表現されるほどWORLDISTAの核として位置づけられるこの言葉。なのになぜこれをWORLDISTAにログインする時ではなく、ログアウトする時に私たちに残してくれたのかを考えていた。
それは、「WORLDISTAを体験した後」の「現実を生きる私たち」に対して伝えたかったメッセージなんじゃないか。
ずっと夢の世界にはいられない。私たちは現実を生きなくちゃいけない。現実は思い通りにいかないかもしれない。現実そのものを変えることは、なかなか難しい。
でも、「想像すること」はできる。どうやって生きていくかは私たちの心次第だ。
現実の世界では、少なくとも2019年現在WORLDISTAのような空飛ぶ船やドラゴンは現れないし四季を一気に体験することもできない。けれど私たちはその世界に触れた。
私たちと同じように現実の世界で生きているチームNEWSがつくってくれた夢の世界。生きている人間の想像力。私たちが体験したものは「想像の力」の結晶だ。
私たちは、WORLDISTAという仮想空間で「想像の力」でどこにだって行けること、こんなに幸せな世界を描けることをチームNEWSに教えてもらった。
私たちは「想像すること」の力を知った。どんな現実だって、想像することで世界は変わって見える。そしてそれが私たちのみちしるべになってくれる。アイギアを外した私たちだって、この合言葉を忘れなければ、きっとどこにだって行ける。
嬉しさも怒りも悲しさも楽しさも、事実をどう受け止めてどう感じて、そこから何を想像して、どう生きていくか。それは現実に生きている人間である私たち次第なのだ。
私たちがきっと素敵なことが起こると、夢見たことが叶うと、そうやって明るい想像をすることをみちしるべにすれば、それが想像以上の世界を導いてくれるのかもしれない。
そう思ったときに、この作品に込められたチームNEWSの気持ちに改めて胸を打たれた。
私はNEWSが好きだ。好きだから応援している。ただそれだけなのに、ファンであるというだけなのに、チームNEWSはこんなにも私たちの人生に寄り添おうとしてくれる、背中を押してくれようとする、素敵な世界に導いてくれようとする。私たち、こんなにもあたたかくて深い愛で包まれてしまって良いのか。
どれだけバワリーを届けても届けても、こんなに大きな愛には敵わない。完敗だ。とんでもない人たちを好きになってしまった。
例えばここまでこうして綴ってきたけど、これも全部結局私の「想像」でしかない。私が好意的に受け止めたいというNEWSに対する前向きな想像力、NEWSがファンを愛しているのが本当だと想像したい気持ちが前提にあるからそう受け止めているだけであって、全然別の立場の人から見たとき全然違うように受け止められるのかもしれない。
だけど私は信じたい。それを愛だと信じて愛したい。もちろんここに書いたことは全て私の考えすぎの妄想であるかもしれないし、考えすぎて本来の意図とは違う方向を妄信し加熱しすぎることも危険性はあると思うけど。
だけど、少なくとも、WORLDISTAにはものすごく優しいチームNEWSの愛が込められている。そう思うと幸せな気持ちになる。それもきっと「想像することで見える世界が変わる」ということのひとつの例なのかもしれない。だったら私は幸せな世界を想像して信じたい。
私はNEWSが好きで加藤シゲアキさんが好きなので、チームNEWSのメッセージが思いがたくさんの人の心に溶けていきますようにと綴った加藤さんの言葉をできうる限りまっすぐに誠実に受け取るファンでありたい。できているかはわからないし正しく受け取れているファンであるか自信などないけど、そうありたいということを諦めずにいたい。
WORLDISTAツアーは幕を閉じた。これからまた次にNEWSに会える日まで、現実を生きていかなくちゃならない。
だけどチームNEWSは私たちに「#想像することがみちしるべ」という言葉を残してくれた。
しんどくなったらWORLDISTAの体験を思い出せば、それが私たちをほんの一歩でも素敵な未来に導いてくれるみちしるべになってくれる。そのはずだ。そう感じたツアーだった。
と、ここまでは長野公演前に書き終えていたのだが、長野初日のMCで小山さんがこんなことを言っていたらしい。
Love Storyで使うファンの歌声をEPCOTIA ENCOREで録音していた話から、
自分たちは今を見てるだけじゃなくこれから先のことも考えてる。実現できるのは俺らとみんな次第。
僕らも頑張る。今が伏線になるように、実現できるようにがんばろうね。
という話をしてくれたということだった。
「積み重ねた過去(いま)があってかけがえのない現在(いま)になって 愛言葉、道しるべに歩いていきたい」じゃん……………………小山さん…………
— つきしろ (@tksr_j) May 26, 2019
「想像することがみちしるべ」、今生きてる私たちが素敵なことが起きることを想像する、夢が叶う瞬間を想像する、それこそがWORLDISTAの世界以上の素敵な世界に導いてくれるみちしるべになってくれるということ 今NEWSが考えてくれてる未来や伏線を実現させたいという気持ちもそうなのかもしれない
— つきしろ (@tksr_j) May 26, 2019
「#想像することがみちしるべ」という宣誓。
それはNEWSとNEWSファンをもっともっと素敵な未来へ、アルバムプロジェクト完結編「S」そしてその先の未来へ導いてくれる、魔法の愛言葉でもあるのかもしれない。
…というところまでをオーラス前に書き終えていたんだけどまた追記することになった。
NEWSから次の旅のご案内が届いた。
次は、「STORY」。みんなでつくる物語。ファンから「現実のストーリー(物語)」を募集するという。
NEWS、もう次の準備、めちゃくちゃしてた。伏線回収が早い。そしてここまで3作世界観ガッチガチのクセ強NEWSやってきて、最後の4作目はみんなでつくる物語。NEWSのファンへの愛が過ぎる。
仮想空間をログアウトしたNEWSと私たちの次の旅は「現実のストーリー(物語)」から始まる。私たちもNEWSも同じように現実を生きてるんだなあ、と思う。
どこに行けるかなんて不確定だ。だけど、現実を生きる私たちの物語が同じように現実を生きるNEWSに渡されて、きっとまた最高の世界をつくりあげる。想像力がみちしるべとなって次の旅へつながれていく。
生きているのはここにいる僕ら。
次はどんな旅になるんだろう。それはNEWSと私たち次第なのだ。
――NEWSアルバムプロジェクト第3弾「WORLDISTA」、了。
さあ、NEWSアルバムプロジェクト最終章「STORY」へ。
*1:CD音源では「ベータプログラム」であった。コンサートで初めてWORLDISTAは完全版のプログラムになる…アツい…