眩しくて優しい星――ABC座星劇場2023~5 Stars Live Hours~

※この記事には「ABC座星劇場2023~5 Stars Live Hours~」のネタバレを含みます。観劇前の方はご注意ください。

 

眩しくて、優しかったなあ、と思った。

今年も運よく12/10、塚田くんのお誕生日のチケットが当選したので本日行ってきました。ABC座星劇場2023~5 Stars Live Hours~。当たったのはこの1公演だけだったので私にとってこれが最初で最後、5人の最終回、ラスト公演でした。

 

河合くんのグループ脱退が発表されて早いもので3か月弱、あっという間にこの日がやってきた。発表があった時は流石に涙が出たけど、日に日に一周回ったのか実感がなくなっていって今だ。「5人最後」をひとつずつ数えるような日々が始まっても、「今日もA.B.C-Zは最高だったな…」と思うばかりで、なんかもう分からなくなる。マジであと数週間で5人じゃなくなるのか?河合くんがいなくなるのか?本当に?

それもこれも、5人がステージに立てば「いつも通りに最高のパフォーマンス」を見せてくれて、喋れば「いつも通りの空気の彼ら」がいるからだ。だから、実感がない。うまく想像できない。5人じゃなくなった日のことを。でも、それでいいような気もしていた。その先を考えて悲しくて寂しくて泣き暮らすんじゃなくて、今を素直に楽しめているのなら私はそれでいいような気がした。先のことを考えるのは、その日が訪れてからでいい気がした。それよりも今の「5人」の時間を大事にしたいと思った。

先日届いた会報とか、それぞれのwebでの発信とかを見ていて本人たちも実感がないというようなことを言っていたから、やっぱりそれでいいか~と思って日々を過ごしていた。

「ABC座を見たら実感が湧くんだろうか」と思って、でもやっぱり湧かないような気もしていた。

 

結論、えび座を観終わった今も結局、実感がない。でもまあ、それで構わないのだと思う。

実感がないのはやっぱり、「5人がいつも通りに最高」だったからだ。ABC座の公演が発表された時に当日はめちゃくちゃ泣くかなと思ったけど、泣いたのは数カ所で、あとはずっと楽しかった。

 

まず思うのは、こうやって「最後の公演」が「最後の公演」として用意されたこと…というか、結果論ではあるけど、大々的な卒コンみたいな最後の為の公演ではないけど「みんなが最後だってわかったうえで、最後だとわかって作られた公演」があるということ自体がこの事務所において本当にイレギュラーだと思う。

脱退とか卒業なんて名の付くものをこの十年以上にわたるオタク人生で何度も経験してきたが、いつだって最後は「ああ、あのときが最後だったんだ」と思い返すものだった。

終わりが分かった時にはもうすべてが終わってしまっているか、何も現場などがないままただカウントダウンのような日々をを過ごすだけ、せいぜい年越しのカウントダウンライブが会える最後の機会として存在するくらいで、こういうタイミングで、会える形でグループとしての公演があるということ自体が私はほとんど記憶にない。以前はそれに対して「卒業セレモニーみたいな、最後に会える機会くらい作ってくれよ」と思っていたのだが、最近はなんというか仕方がないのかもしれないという気持ちもあった。男性アイドルにおいて「卒業」は確定事項ではなく、むしろイレギュラーな事態であるがゆえに、グループを離れるということを全員がある程度気持ちよく納得する形で受け入れることは難しい。納得できた人、できない人、受け入れて楽しめる人、悲しくて仕方がない人、脱退ということが発表された瞬間からファンの心はもう一様ではない(勿論、最初からそうではあるが、平常時から大きく増してという意味で)。その状態で現場を迎えるというのは確かに難しいのかもしれない、と思うようになっていた。直接会って、声を出せたり、うちわでメッセージを伝えられたりするような場所は。

だからこんな風に会える機会があって、声を多少は出すことができて、コミュニケーションが取れて、客席降りまでして触れ合うことができる。

元々ABC座が決まっていて、いろんなタイミングで用意していた作品が難しく、新たに作るのも時間的に厳しい。そんな中でこのライブ形式に舵を切ったという話だった(パンフレットによれば)。そこにタイミングとして河合くんの脱退が重なる形でもあった。そんな結果論ではあるかもしれないが、だけど「最後」とわかったうえでの最後をくれたことが私は嬉しかったし、巡り合わせの運という部分も大きいと思う。そういう部分で運を持っている5人なのかもしれないな。そしてこういう形で進むと決めてくれたのは信頼とか愛とかそういうものもあるんじゃないかなんてことを勝手に思ってしまった。これはこじつけが強いと思うのでオタクの妄言として聞き流してほしい。言いたかっただけなので以上です。

 

さて、全編A.B.C-Zの楽曲で構成された2幕においては、先日リリースした「5STARS」の楽曲が多く盛り込まれる構成となっていた。

その中でも私が一発で心を打ちぬかれた草野のアネキ提供の新曲「BRAND NEW LEGEND」は、最初か最後か一番の盛り上がりどころで使ってくれ~~~~~!と念じていたが、やっぱり一番の盛り上がりポイントに組み込まれて最高~~~~~ッ!!!になった。ぼくたちラジオで初解禁の時には「踊るとしたら…」って話で音取るのも大変だよ難しいよってニュアンスの話をしていたと思うんだけど、やっっっぱりなんだかんだ言ってもガッツリ踊ってくれてマジでそういうとこA.B.C-Zなんだよな…となった。これを踊っちゃうんだもんな。最高だ。

この曲が河合くんのことを知っていて書かれた曲なのか、そうでないのか私は把握していないのだが(雑誌とかでもう出てたらすみません、雑誌追い切れてなくて…)、このタイミングでこの曲がA.B.C-Zのために書かれたことが私は率直に嬉しかった。

「BRAND NEW LEGEND」を初めて聴いた時から、ずっと「LEGEND」「伝説」という言葉について考えていた。

"始まる NEW LEGEND"って歌詞、今から5人の伝説が始まるのか。5STARSというEPをもって、あるいはこの曲が披露される可能性が高いABC座という最後のステージでA.B.C-Zが新たな伝説を作るのか、と曲だけ聴いている時はそんなことを考えていたんですけど。

今日、「BRAND NEW LEGEND」を歌う5人を見ながら思ったことは少し違った。

「この5人がグループであったこと」、それ自体が伝説だったんじゃないかって。伝説になっていくんじゃないかって。

こんなすごいステージをつくる5人が5人として、グループであったこと、それ自体が奇跡だったような気がした。

この5人が集まった時ってすごくて、超かっこよくて、いつ見たって最高のステージを見せてくれる5人で。そういう5人のステージをこれまで、こんなに観られてきたこと自体が奇跡だったんじゃないかなあ。

 

5人が5人であった時間の思い出を数えようとしたってとても数えきれない。ありがたいことに私は、10年ちょっとという長い間彼ら5人との時間を過ごすことができた。そのひとつひとつの思い出が濃厚で、愉快で、幸せで、ほんっっっとに楽しかった。それはA.B.C-Zを通じて出会った(Twitterをやっていた頃の)フォロワーさんたちとの思い出も含めて。挙げればキリがなくて語るのに三日三晩ではとても足りない。

幸せなことだな。

その全部が最高のステージだった。最高に楽しかった。5人全員が大好きだった。

橋本くんも、戸塚くんも、河合くんも、五関さんも、塚田くんも、全員大好き。ほんとに。心から。

 

プロとして5人としての最高のステージを全うして、そして5人がステージに立ちながら5人である時間を楽しんでいるさまが嬉しかった。

私が先ほど書いた、泣きそうになったポイントのうちふたつは、S.J.G.で塚田くんが河合くんを見ながら「"お互い"変わらずに」って歌詞を替え歌したところと、その後の君の優しさVS僕の愛情の中で最初は「河合くんともうひとつ」だったライトが「河合くんと4つ」になって、背景に5色の光が灯った時。

去年のツアーでこの曲は「河合くんと河合担(ファン)のための曲」だって私はずっと思ってた。この曲が今日流れ始めたときもそう思った。河合くんから河合担およびA.B.C-Zのファンへのラブレターだって。

でも今回のこの曲ってそれだけじゃなくて。

河合くんとA.B.C-Zの曲だった。

最後に宛てるラブレターがA.B.C-Zに対してなの、そんなの、さあ。今これ書きながら涙ちょっとぶり返し気味なんですけど。

愛じゃん。愛だよ。

河合くんがA.B.C-Zを(それはファンも含めてだし、メンバーひとりひとりも含めて)好きで大事に思ってること、今だって欠片も疑っちゃいなかったけど。そうくるかーーーー、あーーーーー、ってなった。離れていく立場の河合くんが何か言葉にするのって難しい部分もあるだろうなと思うんだけど、これについて何か思う人ももしかしたらいるのかもしれないけど、でも、私は嬉しかった。河合くんがやっぱりA.B.C-Zを好きで、最後のステージに立ってること。

 

最後の「また出会える日まで」を歌って、最後、階段の上で5人横並びになったA.B.C-Z

あー、5人並んだ姿を見るのは私はこれが最後なんだ、って思って目に焼き付けたいと思った。横に並んでまっすぐに前を見る5人の姿を、ステージが暗くなって見えなくなるまでずっと見ていた。

最後の最後、スクリーンに映ったメッセージでまた涙がこみ上げてしまったな。

私は、好きなアイドルがアイドルであった時間を振り返った時に、彼らにとって「幸せだった」と思えるものであってほしいと祈っているから、だから、「幸せでした」ってメッセージは、本当に嬉しかった。

 

あ~~~~~~~~ほんとに、幸せだったな。5人が好きで幸せだった。

正直まだ5人が終わるって頭では分かってても実感がないままなんだけど、とにかく今思うのはA.B.C-Zが好きだということ。それしかわからんもう。

気付いたら終わっていたみたいな、静かに線香花火が落ちるみたいな終わりじゃなくって、5人が、「最高の5人」を今この瞬間も更新して最後を迎えられることが私はすごく嬉しい。こういう機会があって本当にありがたかったな。

5人のA.B.C-Zに出会った瞬間から、最後まで、ずっと最高の5人だった。

 

なんかねえ、ずっと優しかったなと思うよ。

キラキラしていて格好良くて眩しくて、でもずっと5人の柔らかいまなざしとか気持ちとかそういうものに包まれているみたいな、そんな公演だった。

橋本くんが最後に「俺たちとみんなで~?」ってライブの最後の恒例の言葉を言ってくれて、まってこっち今泣いてるんだけど待ってくれよって思いながらできうるかぎりの声で言った「A.B.C-Z!」がまた言えてうれしかった。コロナ前以来、4年ぶりだね、この言葉を届けられたのは。最後に言えたのが嬉しかった。

まあ5人が眩しくて優しいことなんて最初からずっとそうだったといえばそうで、だから、ずっと大事なところは変わらない彼らだったことが嬉しかったな、って話。

 

この公演が全て終わった時に急に寂しくて悲しくなってしまうかもしれないし、意外と直後はピンピンしていて段々と寂しくなるのかもしれないし、意外と平気なのかもしれないし、まあ結局この先のことってなってみないと分からないな…という結論に再び戻ってくる。

もう少し時間はあるけど、私の見納めは終わって、この記事が5人のA.B.C-Zでいる間の最後かもしれないから書いておくね。

 

5人のA.B.C-Zが、私は、ほんっっとーーーーに、大好きだった!!!!!!!!!

この10年で5人がくれた抱えきれないほどの思い出、たまにまたアルバムを広げるみたいに、これからの人生で繰り返し大事に思い返すと思うよ。

 

ありがとう、ばいばい、じゃあね、愛してるぜ!!!!!